●葵・トーリ(あおい・トーリ)

本作主人公。武蔵アリアダスト教導院(学院)総長連合の総長兼生徒会長。三年梅組所属。武蔵の副王も兼任する少年。ヒロインであるホライゾン・アリアダストの奪われた感情を取り戻すため、「世界の王」になる事を宣言し、極東を支配する各国列強に向けて宣戦布告した。

 

<Personality:『不可能男(インポッシブル)』>

『実況通神(チャット)』でのHNは「俺」。

性格は、一言で云うと「バカな小学生」。脱ぐ、叫ぶ、エロ話をする、女子のスカートをめくる等、とにかく落ち着くという事が基本的に出来ない。一応、選挙(ただし後述のように実際はがんじがらめ)によって選出された極東・武蔵の総長兼生徒会長だが、普段の生活でのリーダーシップは(表面上)皆無。『馬鹿』、『全裸』、『女装』、『湿った手の男(ウエットマン)』など、その行いに準じた様々な呼び名を持つ。

自分が十年前に事故によって死亡させてしまった少女ホライゾン・アリアダスト――その彼女とよく似た雰囲気を持つ自動人形の『P-01s』に恋心を抱く。本作『境界線上のホライゾン』は、彼がその自動人形に対し告白を決意する、というところから始まる物語である。幼少時から非常におちゃらけた性格であったが、自分の不用意な一言が原因で同級生であったホライゾン・アリアダストを“事故死”させてしまい、一時は完全に心を閉ざし廃人と化していた過去を持つ。

姉である喜美の叱咤によって立ち直った後は、「人が失ったり奪われたりしたものを、取り戻す(その手伝いをする)生き方」を密かに続けており、それを知っている周囲の人間からは内心で厚く信頼されている。他人の心の動きに対して敏感であり、「本人が無理だと諦めている(諦めたフリをしている)」ことに対し、自分の“無能”を誇示することで、「(俺には無理でも)お前には出来る」と伝え、その心を奮い立たせる不思議なカリスマの持ち主。「好きな女の感情を取り戻すため」に、そして「皆の夢が叶う国を作るため」に、“王”となる事を決意する。

 

<Class:総長兼生徒会長>

各国から暫定支配されている武蔵では、国の代表者であるべき生徒会長と総長の人事についても、長年に渡り強い干渉を受けてきた。歴代の総長と生徒会長は 『教導院の中で、最も能力の低く、何の能もない者が選出される』という強い圧力が掛けられ、有能な代表者が輩出されないよう、常に監視と弱体化を受ける状態であった。

つまりトーリが武蔵の総長兼生徒会長という役職に就けたのは、彼が聖連から『最も能力が低く、何の能もない』という判断を下された証拠なのである。聖連が彼に付けた『不可能男』という字名も、おそらく「どうせ何も出来ないし、また何も実現させない」という揶揄と強迫の産物であったに違いない。そして、彼に対するその評価は“ある時点”までは(それなりに)正しかったと言える。彼が、一人の少女に告白すると決意をする、その時までは……。

 

<Ability:超無能>

学力・運動能力は共に平均点以下の駄目男。特に身体能力に関しては、幼少時の“事故”の後遺症によって大きく削られており、実戦要員としては完全に役立たずの存在。この時代は、『神々』との契約によって加護を受け、様々な能力を底上げする事も可能だが、彼が契約しているのは『芸能神』と呼ばれるウズメ系ミツバであり、直接戦闘に関係する加護は一切持ち合わせておらず、また(『無能である事が必須』の武蔵総長兼生徒会長という)立場上、今後も持つ事は出来ない。

天性の“お調子者”であり、術式を使用する為に必要な『拝気(平たく言うとMP)』を稼ぐため、通常なら舞や歌で済ます『代演(神との約束事)』を、あえて「脱ぐ・女装する・奇声を挙げる」といった内容で申請している(ちなみに申請を担当した“某巫女”によれば、彼の脱ぎ率は『制約の三十倍くらい余裕で稼いでいる』ほどのレベルとの事)。なので、彼が日常生活はもちろん、例え戦闘中であっても女装したり全裸で駆けずり回っているのも、『拝気』を稼ぐための彼なりの“配慮”である……のかも、知れない。

ともかく『攻撃力』に関しては、自他共に認める非力な少年であり、その点において彼の選出を許した聖連の判断は正しかった――はずであった。彼が戦場において、「じゃあ、浅間、……やっぱ頼むわ!! ――俺の契約を認可してくれ!!」と叫ぶその瞬間までは……。『芸能神』への上位契約の申請とその認可。それにより、彼は一つの能力を得るに至る。それは『己の全てを誰かに渡し、分配する』という伝播の力であった。

 

<Speciality :伝播と分配>

本来、戦闘では無力であった彼だが、武蔵の副王となっていた事により、巨大航空都市艦「武蔵」の所持する『流体燃料の四分の一』を用いる権限を持つに至っていた。上位契約の認可により、彼は“伝播の力”を用いる事で、他者に対して、その莫大なエネルギーを任意に与え続ける事が可能となっており、彼と肩を並べて戦う者は、個人レベルでは無尽蔵とも云える流体を受け取り、術式を際限無く使い続ける事が出来る(要するに戦闘で魔法が使いたい放題。MPがふえるよ! やったね!)。

尚、契約の代償としてトーリ自身は「嬉の感情を持ち続ける」ことが代演の必須条件となってしまった為、それに失敗し「悲しみの感情を得た」場合には死ぬ事が確実視されている。

 

「行くぞ世界征服。来いよ世界全体。俺達はもう負けねえ。そのつもりで相手してくれ」

 

 ●ホライゾン・アリアダスト/P-01s(ピー・ゼロワンエス)

本作メインヒロイン。一年前に寄港地三河より航空都市艦「武蔵」に乗り込んだ謎の自動人形の少女。「武蔵」に乗り込む以前の記憶が全て欠落しており(本人曰く「気づいたら多摩の通りにいました」との事)、自身が『P01-s』という名の自動人形だという事以外は、何も判らない状態であった。所属不明の自動人形として佇んでいたところを、軽食屋『青雷亭(ブルーサンダー)』の女主人に拾われるようなかたちで保護され、以降は彼女の経営する軽食屋の店員として日々を過ごしていた。

本編開始時において主人公であるトーリが一年間見続け、そして告白を決意した“惚れた女”であり、彼が十年前に“事故死”させたホライゾン・アリアダストという少女を想起させる風貌の持ち主。本作『境界線上のホライゾン』は、トーリの告白を受け入れた彼女が、彼を自分とは異なる『平行線』の存在と認めた上で、それでも共に在るために 『(異なる平行線同士が交わるとされる)境界線上』に行くことを目指す物語……のはずである。

その正体は三河君主松平元信の嫡子にして、十年前に死亡したはずの少女ホライゾン・アリアダスト本人。当時は事故による死亡が発表された彼女だったが、実はその魂を父親である元信によって密かに自動人形の核として「喉」の部分に移し変えられていた事が判明した。

世界の滅びとされる『末世』を左右する力――大規模破壊兵器“大罪武装(ロイズモイ・オプロ)”は全て彼女の感情を材料として造られており、彼女自身の魂にその九つ目が封じられているのだが……。後に『大基盤の時代(ジェネシス)』と呼ばれる事になる一大世紀――その始まりの行く末の鍵を握る全竜の姫君。

 

<Personality:セメント系自動人形>

『実況通神』でのHNは「ホラ子」。

無表情ジト目系ヒロイン。立ち位置は“俺の横”。アニメBD特典『ミニ設定資料集①』のオパイカースト表では、二代に次ぐ「大」にカテゴライズされる胸囲の持ち主。良く言えば即断即決の行動力の持ち主であり、周囲からは『やたらと男らしい』『よく解らないが男らしい』『ターボついてる感じ』などと評されている。他者には基本的に自動人形らしい丁寧な態度(?)で接するが、トーリに対しては容赦の無いツッコミ(物理)を入れる事が非常に多い。

“大罪武装”の原料として感情を抜き取られているせいか、物事に対して非常にストレートな表現をする事が多く、「(自分で作った飲み物を)ゲロのような臭いがしますねそれ」「ウンーコ出さない女なんてこの世にいませんよ。このホライゾン、本日は朝から充実の健康です」「一応、この不肖ホライゾン、集団の中でシリスメルをバーストした時は“失敬!”と言うようにしています。――失敬!」といった数々の名言を生んでは周囲に被害をもたらしている。

トーリ達に救い出され彼の告白を受け入れた後も、当初は感情を得る事に対して「それをホライゾンは必要だと思いません」「哀しいというだけで、充分に苦しいです」と否定の態度を取っていた。しかし、折に触れて交わされるトーリとの対話や、周囲の人物たちの取る行動を通じて、徐々に感情の持つ様々な側面(哀しみという感情があるからこそ、人は誰かを失う哀しみを得ぬように、その大事な誰かを助けようとする等)を知り、自身の感情である“大罪武装”の奪還と、それによる感情の獲得を受け入れ、トーリや仲間達と共に“最大の喪失”である『末世』に立ち向かうことを決意する。

 

<Class:三河君主&「青雷亭」店員>

正式な襲名こそなされていないものの、死亡した松平元信の嫡子である為、いずれは極東(日本)を支配するとされる松平を継ぐ最有力候補の一人と目されている。『聖連』を始めとする敵対勢力からすれば悩ましいところだが、『歴史再現』という名目がある以上、正式襲名者であった元信の(私生児とは言え)実子であるという点は簡単に無視できるものではなく、逆に劣勢の武蔵にとっては、彼女の存在は数少ないアドバンテージの一つともなっている。武蔵王ヨシナオによって、トーリと共に武蔵の副王に任じられており、トーリが一時生死不明になった時には、武蔵の暫定生徒会長兼総長を務めることもあった。

現在は三年梅組に所属しながら、引き続きパン屋兼軽食屋である『青雷亭』の店員として働きに出る生活を送っており、客の相手をしたり店主と共に様々な新メニューを考案するなどしている。ちなみに注文に少しでもまごつくと速攻で「ヘイ! ギョー定モリ一丁……!」と彼女にオーダーを勝手に決められるなど独自の店舗運営がなされており、利用には細心の注意が必要である。

 

<Speciality :“焦がれの全域”>

九つ目の“大罪武装”である“P01-s 焦がれの全域(オロス・フトーノス)”をその魂に宿している。『最高の悪徳』とされる“嫉妬”を司る大罪武装であり、その機能は『他の八つの大罪武装全てを統括制御し、(最終的には)一つの武装とする統御OS』であるとされる。この機能により、彼女の手に渡った大罪武装は、第三セイフティ解除“魂の起動”を行うことで、その武装が司る感情の発露と共に100%の威力を発揮する事が出来る。

列強各国に配られ、現在は『八大竜王』と呼ばれる一騎当千の強者達の手に渡った八つの都市破壊級兵器“大罪武装”――果たして、その全てを彼女が集めた時に現れる『末世を左右出来る力』の正体とは――。

なお、“淫蕩”を司る“淫蕩の御身”は、現在その所有者と共に行方をくらませており、そのせいかエロースに関しては、「かなり淡白」な状態が保たれている。でも大丈夫。氏とやっさんの事だから、きっとヤッてくれるはず。絶対に、そう、絶対にだ!


「Jud.、――それは、平行線の重なる場所、異なる考え方の一致する場所。それは――」

 

 ●浅間・智(あさま・とも)

本作ヒロインの一人。三年梅組所属。神道を奉ずる神奏術師にして巫女。茶道部部長と風紀委員も勤める。巨大航空都市艦「武蔵」の運営を主社として支える浅間神社の一人娘であり、トーリや喜美とは幼なじみの関係。神主である父親に次ぐ武蔵の神道代表第二位であり、武蔵内において「政治家で言うと大臣クラス」の役目と重責を担っている。アニメBDの特典小説『きみとあさまで』では主軸として描かれるなど、本作内において重要な役割を担うキャラクターの一人。

大長弓の神格武装(8巻上のP549で神格武装と表記)“梅椿(うめつばき)”を使用する弓術系術式のスペシャリストであり、対人から対艦射撃までを幅広く使いこなす。その威力と精度は凄まじく、三征西班牙警護艦(全長300M)の流体砲撃を真正面から砕き切るほどである(アニメでは、敵砲撃を食い破り、そのまま敵艦の砲口に着弾し行動不動に追い込んでいる)。そのため、巻を重ねるごとに「射殺巫女」、「砲撃巫女」、「ズドン巫女」など、内外から色々と呼ばれ恐れられている(本人的には不本意な模様)。

性格は、至って真面目で常識人。温和で人当たりも良く、責任感も強い。母性的な包容力と巫女に相応しい受容性も兼ね備えている(……と書けなくもないが、実際は『あの梅組』の一人として相応しい無自覚系暴走スキルの持ち主である)。

ともすれば、その驚異的な射撃がクローズアップされがちな彼女だが、他にもトーリを始めとする多くの仲間達の術式や加護の調整を始め、圧縮睡眠符や禊祓の符の手配を日常的に行うなど、各地で転戦を続ける武蔵主力にとっては、なくてはならない補給補助の要とも言うべき役割を果たしている。また、もたらされた情報に対して神道的視点からの精査を加えるなど、重要な局面において重責を担うこともしばしばである。多くの仲間、そして自身の大切な“家族”を護り支えることに喜びを見出す、生粋の巫女姫。

 

<Personality:被害者系世話好き巫女>

『実況通神』でのHNは「あさま」。

トーリの被害者その1。立ち位置は“俺の傍”。アニメBD特典『ミニ設定資料集①』のオパイカースト表では、梅組オパイオーナーで堂々の第一位に輝く脅威……もとい、胸囲の持ち主(但し、作中には彼女を超える“番外”扱いの御仁もいます。女王だからね。仕方ないね)。尚、小等部時代の「あるバカな男子」の言動が原因で現在までノーブラで生活している。

自身が航空都市艦「武蔵」の運営を根底から支える浅間神社の跡継ぎ娘であり、同時に「何もかもを認め」る事を旨とする神道の巫女であるといった自覚を強く持っている。しかし、その反面、生活における感情の機微を「巫女だから」「浅間神社の跡取りだから」と役割優先で抑えようとする癖が付いており、自分の感情の動きに対して“蓋”をする事も多い(そして、本人もその事に余り気付いていない)。

特に幼馴染である葵姉弟とは付き合いが深く、昔から二人の術式契約を幼少時から担当しているが、生来の生真面目が災いし、よくトーリの奇行の後始末を引き受ける事が多い。現在でも、「悲しむと死ぬ」トーリのために事前に(泣きゲーが混ざらないよう)R元服エロゲを“毒見”したり、常習的に番屋送りにされる彼の釈放手続きを繰り返し行うなど、その日常生活になくてはならない一員となっている。浅間本人にとっては、そうした彼との“生活”は、昔から続く関係の延長線として、深くは意識して来なかったはずだったのだが……。果たして、徐々に開かれゆく、彼女の奥底にある“蓋”の中身とは――。

 

<Class:浅間神社跡取り 兼 バンド“きみとあさまで”発起人>

浅間神社の娘として、「武蔵」内での通行や通信に関して幅広い権限を受け持っている。作中でも新たに仲間に加わった人物達の通信設定や密入国者の検知等を行うなど、地味ながら重要な役割をこなしている。左目に入れた緑の義眼“木の葉”によって、様々な術式や怪異の存在を探知・発見するなど、神道系術式のスペシャリストとして活躍する機会も多い(尚、この“木の葉”は彼女の『砲撃』の際にも、照準スコープとしても使用される。むしろ、それが主軸になってるような気が……)

京の内裏に存在する「帝」を頂点する極東において、重要な役割を果たしてきた神道に関しての膨大な知識も有しており、巫女としての観点から極東の歴史に隠された「謎」と向き合い、様々な要所で解答への方向性を示唆する事もしばしばである。

とはいえ、そうした巫女としての役割に馴染んでいる自分のあり方を、彼女なりに「硬い」「保守的」と幾分自覚した過去があり、その殻を破るため、本編開始一年前の二年生時には一大決心をして喜美とネイトを誘いバンド活動を開始した(BD特典小説「きみとあさまで」の舞台)。結成から命名、そしてデビューに到るまで紆余曲折があったそのバンドは、現在においてはナルゼとナイトの“愛染”と共に、武蔵でも名の知れた名物トリオとして活躍している。

他にも神道系深夜通販番組“神道ネットあさま”で司会を勤めるなど、実際その行動範囲はアグレッシブで他国の人間からも知名度は高い。特に“黒髪翼”のペンネームで活動する某第四特務の人気同人誌『浅間様が射てる』の主人公キャラとしてネタにされ続けており、“布陣仲間”であるネイトと共に作中屈指のカラダネタ提供者兼被害者として現在も爆走中。物語が進み、とある“しょうがない人”との関係を認めてからは、少しずつだがそちらの方面も覚悟を決めて受け入れ準備を始めている模様。神道はエロ描写で始まる宗教だからね。しょうがないね。

 

<Speciality: 汚れメーター上昇中>

「え? 浅間のすぺしゃりてぃー? そんなもん、オパイと砲撃に決まってんじゃん! 言わせんなよ、恥ずか――《通信不能:俺様 からの通信が遮断されました:by神》


「でもまあ、皆がそんなに期待しているんだったら、ちょっと出力を上げておきますね?」