●大城・至 (おおしろ・いたる)

全竜交渉部隊監督。日本UCAT全部長である大城・一夫の一人息子であり、かつて2nd-Gの滅びに向き合った『八大竜王』大城・宏昌の孫に当たる人物。白髪と痩せ細った外見から、一見すると初老とも思える印象を与えるが、実際の年齢はそれよりも若い。過去に右足を砕くという負傷を負ったことがあり、現在は移動の際に鉄杖を用いている。他にも色々と故障を抱えているらしく、その身体は常人と同じ食べ物を受け入れることが出来ない。Sfという専属の自動人形がいつも傍に居り、侍女として彼の世話を行っている。

『全竜交渉部隊』の監督という役職にあるが、佐山達に対して助言をすることは一切なく、それどころか『全竜交渉』そのものに対して常に嘲笑的な態度を取っている。特に佐山に対しては面と向かって「何も知らないガキが」と言うなど、辛辣な姿勢を崩さない。他にも敵に引き金を引けない新庄に対して「全竜交渉部隊から外れるか?」と言って笑うなど、無関心とも嘲りとも取れるスタンスで接し続ける。

『八大竜王』と『全竜交渉部隊』の狭間に位置する『UCAT空白期』の生き残りであり、本編において数少ない“過去を知る”人物の一人。 新庄によれば、“運”と“切”の名付け親でもあるらしく、それによって「ボクはずっと守られてきた」とのことなのだが……。果たして、常に世界に対して不平を唱え続ける、この男の真意とは――。

個人的な感想ですが、トーリに賢姉が居なくてスパイスをぶち込まれなかったら、ひょっとしてこんな大人になってたかもなー、とか思ったりします。 本作では“ああいう形”になった彼とSfですが、『ホラ』ではどうなるんでしょねえ……。

 

「全てはここから始まり、だ」

 

 ●Sf  (エスエフ)

“在るべき婦人(ザインフラウ)”の名を持つ自動人形。3rd-Gの技術を用いて独逸UCATが製作した。自らを大城・至の為だけに存在すると規定し、殆ど片時も彼の傍を離れずに仕えている。日頃から病人(というよりは半死人)である彼の世話を行うと共に、有事の際にはスカートの中から巨大な銃火器を取り出して、その護衛などに当たる。

人間よりも感情表現が豊かな自動人形が数多く登場する本作において、彼女は“自動人形”の呼び名に相応しい無感情さを貫いており、その表情はいかなる時でも変わることがない。至の命令に対して絶対厳守することに自らの存在意義を見出しており、主人に逆らう人形という見方をされることを極端に嫌っている。しかし、捨てろと言われたコーヒーをそのまま床に捨てたり、彼から預かったキャッシュカードをSf 貯金と名付けて勝手に車を買い換えるなど、その“忠実”ぶりには至もかなり手を焼いている。

独逸製であることに強い誇りを持っており、周囲によくその事をアピールしているが、その一方でソ連嫌いを公言するなど、かなり独善的な性格をしている。思い切りも大変よく、必要とあれば即座の発砲もためらわないガチンコ系自動人形。その傍若無人ぶりは、皮肉屋を任じる至の感情さえも時に爆発させるほどである。そんな彼女の製造には、かつて『五大頂』を務めた一人の人物が関わっているのだが……果たして、その人物をして『優秀な機械』と言わしめた、この奇妙な自動人形の“存在理由”とは――。

銀髪で無表情で無茶振り大好き(おまけに“嫉妬”深い)など、某境界線上な“彼女”と多くの共通点を持つ女性。隣に居る男のことで色々と苦労(?)してるのも似てますが、そこは本人が言うように「好きよ好きよも嫌の内」なんでしょうか。本作では多くの男女(一部例外アリ)の組み合わせが有りますが、一番深いところで“平行線”だったのって、実はこの二人だったのかもしれないなー、と。

 

「Tes.、――それが至様の御要求ならば」

 

 ●大城・一夫 (おおしろ・かずお)

『全竜交渉部隊』が所属する日本UCATにおいて全部長を務める初老の変態。表向きの役職はIAI局長。佐山・薫の葬儀に一番で駆けつけるなど、以前から佐山とは面識があり、自分を“御老体”と呼ばせ喜んでいた。祖父を亡くした佐山を呼び出し、かつて行われた『概念戦争』の存在を告げるなど、本作導入部において重要な役割を担った。

対概念戦争組織として各国に配備されたUCAT(Universal Counter Attack Team)の中でも、多くの発言権と戦力を有する日本UCATの最高責任者であり、組織全体を指導監督する立場にある人物――なのだが、実際には勤務中に大量のエロゲーを自作したり、フィギュアや漫画収集に熱を上げたりするなど、その指導力と人望はゼロどころかマイナスの域に達している。UCAT(というより作中全体)での扱いは極めて低く、燃えるゴミとして処理されかかったところを、「煙が上がったらそれは気流に乗ってこの世界を汚染する」という理由でストップが掛かるほどである。

父の宏昌が『八大竜王』であった為、1st-Gのファーゾルトや2nd-Gの鹿島家など、各Gの居留者たちとは幼少時から親交があり、現在でも『概念戦争』を知る関係者の間に独自のパイプを持っている。息子である至によれば、昔と比べ「オヤジも甘くなった」との事なのだが……。果たして、息子を含めた部下達を「死地で鼓舞した」事すらあった彼を変質させてしまった“過去”の正体とは――。

佐山とは違ったベクトルを持つHENTAIであり、全編を通して虐げられ続ける痴的老人。この手のタイプは『実は陰で活躍する昼行灯』というのが相場ですが、某学長先生とは違い、こちらは残念な意味の“切れ者(頭の大事なナニかが切れたケース)”なのでホンキで期待できません。一応、“向こう”と同じように近くでお世話をする自動人形さんがいらっしゃいますが、ラブラブからは程遠く常に命の危険にさらされている模様。おそらく燃え尽き症候群の成れの果て。

 

「あ、ああっ! 八号君! わし、出、出ちゃう! 味噌出ちゃう!!」