●サラ

本作主人公。金と黒の羽を持つ匪堕天(ディスデモン)。『風水街都-香港』の出身だが、十代の頃に絵に関わる仕事を夢見て家を出奔した。現在はサンフランシスコ市役所衛生のエースとして、担当する東の空を描き換えたり、地脈の乱れによって発生する災害などに対処している。

奔放な性格が災いしてか、仕事ではよくポカミスをしている。その度に上司のシングルホーンに叱られたり始末書を書かされたりしているが、それでもSFの夜明けを司る東の空担当を続けられるのは、その非凡な画力の証明と言えるのかも知れない。来るべき“大神祭”に備え、過去に類似の被害に見舞われた『香港』へと遣わされる。

復活する竜の被害を軽減するために、サンフランシスコには各国代表が派遣される事になっており、彼女もまた“大神祭”を通して様々な人々と面識を得る事になるのだが……。S.Fに来て間もない頃、とある人物から一匹の狐鬼(狐の姿をした小さな妖物)を託されて育てている。

 

一気に描く!

 

 ●ベンドゥーター

『架空都市-倫敦』から米国へと送られた中期アイラム式時詠専用自動人形。S.Fセントラルにそびえる大桜内時計台に住み、決まった時刻に時報を詠う。香港を出たサラが、S.Fにやってきて一番最初に話しかけた相手であり、彼女の大切な友人。当初は感情もなく自分から言葉を話すこともなかったが、後にアレイポーク式に改修されて劇的な変化を見せることになる。

およそ百年前に組み立てられた彼女だが、当時の記憶は殆ど残っていない。しかし、部屋を日本風に飾り立てたり、ある人物との“再会”で我知らず瞳を濡らすなど、その胸の奥底には様々なものが堆積している様子。来るべき“大神祭”に備え、切り札として更なる改修を受ける。しとやか系通い妻。

尚、『機甲都市-伯林』に登場した“BENDAUGHTER-EAST”は彼女の云わば従姉に当たる存在。戦時中とはいえ、人間って自分勝手だよねぇ・・・・・・。

 

「この写真、私がいますよね」

 

 ●シングルホーン

サラの上司。推定年齢五百を超える魔神族。サンフランシスコ市役所の衛生課課長。バリバリ甲殻類系の外見をしているが、 中身は至って常識人。サラが仕事でミスをする度に、真面目な上司として注意している。

仕事熱心な中間管理職オヤジだが、開拓時代以前から“大神祭”への対応に多大な貢献をしており、その術式能力はまさに“魔神”の名に相応しいレベルにある。S.Fだけでなく、各地で定期的に発生する類似の“大神祭”に対しても、その経験を活かし人員派遣の団長を務めている。

 

 

 ●どっかで見た人達-The other people-

“大神祭”に対応すべく、S.Fに派遣されてきた協力各国の代表者達。都市シリーズの読者であれば、なんか見たり聞いたりした事のある顔や名前で溢れている変態サプライズ集団。他にもサラが旅先で出会った人物を含め、本作『S.F』においては、各都市シリーズに登場したキャラ達の“その後”が色々と(裏話も含め)語られています。巻末には、川上氏による都市シリーズの紹介も載っており、設定資料集としての価値も非常に高いと思います。興味のある方は、ぜひ手にとってお確かめ下さい。